地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、福山市の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

福山市の地域情報サイト「まいぷれ」福山市

きらめきひと

塩出喬史さん(大和屋製パン工場 代表)

わくわくを形にする。理念を大衆に落とし込む。

 

皆さんこんにちは!

まいぷれ福山市編集長の井上です。

 

福山できらめいている人をインタビューする「きらめきひと」。

今回ご紹介するのは塩出喬史(しおで たかふみ)さん。

 

大和屋製パン工場の代表を務めるかたわらで、福山の地域活性化活動に精力的に取り組まれています。

塩出さんが企画・運営に携わった大規模マルシェ、”little wonder department” は皆さんの記憶に新しいのではないでしょうか。

 

塩出さんが関わる企画は都会的かつ遊び心があるイベントばかり!

そんな、おしゃれでワクワクするような企画を多方面で展開されている塩出さんに、これまでの経験活動の原点大切にしている考え方などざっくばらんにお話しを伺いました!

PROFILE:塩出喬史

 

福山市出身。

大学進学を機に上京。

家業の大和屋製パン工場を継ぐため帰福したのち、福山駅周辺再生プロジェクトに携わる。

2023年3月25日・26日「little wonder department(リトルワンダーデパートメント)」を企画・運営。

 

大和屋製パン工場 代表

laughterdoughnuts 店長

備後デザインサロン 運営

福山シティFC カメラマン

Niwasaki 運営

little wonder department 運営

きっかけは「備後デザインサロン」と「フクノワ」

 

井上:塩出さんの活動って多岐にわたりますよね・・・!今の活動に携わるようになったのは何がきっかけですか?

 

塩出:

もともと僕、スポーツや音楽、テレビ、ラジオなど色々なジャンルのエンターテインメントが好きな学生だったんですよ。だから都会に出たくて、大学進学を機に上京したんです。

そのまま就職して、様々なエンターテインメントやイベントに実際に足を運んで自分の目で見て体感したりして、東京生活を楽しみました。

福山に戻ってきたのは31歳の時ですね。家業の大和屋製パン工場を継ぐことになった時です。

 

ただ、戻ってきたは良いけど福山にはエンタメが無い。そもそも友人も少なかったです。

2~3年はこれといった活動をしていませんでした。知り合いの紹介で中小企業家同友会に入ったりしましたね。

 

まちづくりに関わり始めたきっかけは2つあって、1つは「備後デザインサロン」に参加したこと

僕が参加した当時は初期メンバーがサロン立上げをしている時期で、その時は国内で有名なデザイナーを呼んで講演会を行ってました。

もともとデザインに興味があったこともあり、何回か講演会に参加していたら運営メンバーの人から「お前もチームに入れ」って言われて、半ば強制的に運営チームに入れられました(笑)。

 

2つ目は「フクノワ」に参加したこと。

これは当時福山市主導で行われていた、地域の課題を地域に住む人たちが解決するコミュニティデザインを生み出す「福山の未来つくりワークショップ」から生まれた活動。

当時「コミュニティデザインによる街作り」が注目されていて、面白そうだと思って申し込みました。

「行きたいまちとは?」と「住みたいまちとは?」を考えながら、福山の中心市街地の課題や街作りの取り組みについて検討し、それを実現化するプロジェクトでした

 

塩出さんが関わるモノ・コトの一部。

(上段)代表を務める大和屋製パン工場/備後デザインサロン/公園活用を提案するユニットFPG/FPGが開催した一日限定の映画館「PARK CINEMA」

(中段)福山シティFCカメラマン/まちづくり会社leukとFPGの共同企画「レモンと庭」/アメリカンドーナツ店「laughterdoughnuts」/リトルワンダータウン

(下段)毎月第3日曜日にイチセトウチで開催されている朝市/中央公園を「庭先」のように使い多彩な企画を行う『Niwasaki』プロジェクトとその様子/年2回開催される大型イベントlittle wonder department

福山の人のために!みたいな考えは全く無くて・・・(笑)

 

井上:エンタメ好きな少年が大人になって福山に戻ってきた時に、「エンタメが無くて物足りないなぁ」と感じたことがきっかけだったんですね!

 

塩出:

そうそう、「なんか面白そうだな」って自分が興味惹かれることに参加してみたらどんどん人の輪が広がって今に至る感じです。

当時も今も「街のために頑張ってやるんだ・・・!」とか「俺が福山のために頑張るんだ・・・!」みたいなつもりでは全然無くて(笑)

 

「地域活性化」というとすごく崇高な考えを持っているように思われますが、そんな堅苦しいものではなくて、自分が楽しいことをやって、それが周りの人たちを巻き込んで、集まる人たちも楽しくなって、最終的には福山の街が良くなったら良いな。そんな気持ちです。

little wonder department が目指すモノとコト

 

井上:先日行われたイベント「little wonder department(リトルワンダーデパートメント)」は2日間で1万人以上を集めて大盛況でしたよね!塩出さんとしては大成功ですか?

 

塩出:

イベント単体で見た時には「大成功」ですね。

ただ、僕たちが目指しているのはイベントの2日間だけの集客ではなくて「iti SETOUCHI(イチセトウチ)という施設を、コンセプトである“みんなの希望をつくる場所”として多くの人が集まる場所にする」こと。

 

エフピコRiMをリノベーションしたiti SETOUCHIがオープンした当初、オープン景気で多くの人が集まりました。

僕たちが考えるのはその次の一手。

そもそも、iti SETOUCHIのコンセプトである「みんなの希望をつくる場所」って分かりやすいようでわかりにくい。

この理念をより分かりやすく具体的な形にした、「かっこいいんだけど、とがりすぎてなくて大衆的」そんなイベントを継続して開催したいと思っています。

 

そういう意味では、3月に開催されたイベントは目的を実現化するための最初の一歩ですね。

これから春と秋の年2回、6年間で計12回開催を予定しています。

お話を聴かせて頂きありがとうございました!

インタビューを終えて(井上後記)

 

塩出さんに教えて頂いたのは「何事も楽しむ」ということ。

地域活性化が目的ではなく、「自分が楽しいと思うこと、みんなを楽しませることができることは何か?」を考えて周りに働きかける姿は尊敬します!

 

「地域活性化」とか「街作り」というとなんだか難しそうに感じますが、「私たちが福山の生活を楽しむこと」も地域活性化の一つなのかなと思います。

(左)「きっと日曜日の朝が楽しくなる」をコンセプトに毎月第3日曜日itiSETOUCHI東側で開かれる朝市

(右)小さな家とまちをつくる体験を通じて、子どもたちが社会に触れるきっかけ作りをするリトルワンダータウン※定員に達したため受付終了しています。

この記事に関するキーワード