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きらめきひと

“おかえり”が聞こえるまちに。福山・駅家町発の子ども食堂モグキッチン

更新)

—地域でつくる、笑顔の“居場所”

福山市駅家町に誕生した温かな子ども食堂

お昼前、駅家町の交流館の調理室には、「今日は里芋があるからコロッケにしようか」「あ、醤油が足りない!」と、楽しそうな声が響きます。

 

ここは、子ども食堂モグキッチン。地域の誰でも立ち寄れる、月に一度の小さな食堂です。

「いただきます!」の声とともに、湯気の立つお皿を前に笑顔が広がる。
そんな光景が、駅家町の風景の一部になりつつあります。

きっかけは、ボランティア体験から

「自分の地域にも、こんな場所があったらいいなと思ったんです。」

代表がこの活動を始めたのは、府中市の交流館で子ども食堂のボランティアに参加したことがきっかけでした。


子どもたちがうれしそうに食事を囲む姿を見て、「ここにも、誰もが安心して過ごせる居場所をつくりたい」と感じたといいます。

長年勤めた会社を退職し、子育ても落ち着いたタイミング。
地域に恩返しをしたいという気持ちが、モグキッチンの始まりでした。

“その日あるもので”つくる温かいごはん

モグキッチンのいちばんの特徴は、その日に集まった食材でメニューを決めること。

 

むべやまの里・府中鉱泉社・フードバンクや地元スーパー「ハローズ」から寄付食材が届く朝、スタッフたちは食材を見ながら相談します。

「今日はカボチャが多いからシチューにしようか」
「この調味料が足りない? じゃあ買ってくるね!」

料理を支えているのは、栄養士1名と7~8名のボランティアさんたち。
地域の中で「できることを持ち寄ろう」と集まった人たちが、調理・盛り付け・配膳・子どもへの声かけまで、息を合わせて動きます。

それぞれが無理なく関わりながら、“今日のごはん”を一緒に作り上げていく——
そんな優しい時間が、モグキッチンの日常です。

子どももお母さんも笑顔に——地域で支え合う食卓

12時になると、交流館に子どもたちが次々と集まります。
ベビーカーを押したお母さん、小学生、中学生、時にはおじいちゃんとお孫さんの姿も。

「こんにちは!」
「おいしい~!」

用意された30食は、毎回あっという間に完売。


「来られる方は、子ども8割・大人2割くらいですね」と代表は話します。

「お母さんが少しでもゆっくりお風呂に入れる時間ができたらいいなと思って。
温かいごはんを食べて帰るだけで、親にも子にも“ゆとり”が生まれるんです。」

10月25日開催時のメニュー

 

ドライカレー飯
まん丸チヂミ
サラダ
野菜、ツナの炒め物
柿のグラッセ

 

 

食事だけじゃない、“心の居場所”

モグキッチンが大切にしているのは、「ごはん」だけではありません。
食を通して、人と人の心をつなぐことです。

スタッフは子どもたち一人ひとりに声をかけ、名前を覚え、その日の表情や様子の変化に気づきながら寄り添います。

「困ったときに、ここでなら話せる」「誰かに聞いてもらえる」——
そんな安心を感じてもらえる場所でありたいと思っています。

 

そして、子どもだけでなくお母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、地域の方々。
大人も子どももつながり合える場所としてモグキッチンは少しずつ形を広げています。

今後は「ありがとうカード」や「メッセージシート」など、
感謝や気持ちを言葉で伝える取り組みも進める予定です。

「食をきっかけに、地域の関係が生まれる場所」——
それが、モグキッチンの目指す形です。

支援の輪を広げながら、次のステップへ

活動は、社会福祉協議会・むべやまの里・府中鉱泉社・フードバンク・ハローズをはじめ、多くの協力によって成り立っています。


子どもを柱とした市議さんや某企業さんとコラボ企画を提案中です。

「お米やお肉、パンの耳でも本当に助かります。

無理のない形で、みんなで子どもたちを見守っていけたらと思っています。」

 

現在は助成金の申請を進めながら、NPO法人化を目指しています。
「法人格を持つことで信頼性が高まり、預ける親御さんも安心して子どもを送り出せるようになります」と代表。

ゆくゆくは月1回ではなく、週5日を目指しています。

目指すのは、“まちのたこ焼き屋さん”のような場所

「昔のたこ焼き屋さんみたいに、子どもがふらっと来て“おばちゃん、今日も来たよ”って言えるような場所にしたいんです。」

特別な支援ではなく、日常の中にある安心。
モグキッチンは、そんな「当たり前の居場所」を地域のみんなと一緒に育てています。

一緒に育てる、“地域の食卓”

「ご支援、お手伝いでも、場所の提供でも構いません。
どんな形でも、地域の子どもたちを支える仲間になってもらえたらうれしいです。」

モグキッチンは、誰かの善意や想いが重なり合って成り立つ活動です。
一人でも多くの子どもが笑顔で「ごちそうさま」を言えるように——

あたたかい家、団らんを目指しています♪

 

活動概要
団体名 子ども食堂モグキッチン
活動場所 福山市駅家町・交流館実習室など
開催頻度 月1回(今後は平日開催を目標)
提供数 約30食/回(子ども無料・大人200円~)
運営メンバー 栄養士・ボランティア7~8名

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。