きらめきひと
(更新)
福山市駅家町を拠点に活動するこども食堂「モグキッチン」。
以前まいぷれ福山では、モグキッチンが大切にしている想いや、地域の人が安心して集える居場所づくりについて紹介しました。
あれから、モグキッチンはまた一歩、前へ進んでいます。
2026年5月7日には、任意団体からNPO法人へ移行。活動をより継続しやすい形に整えながら、「おなかも心も、あったかく」という想いを大切に、こどもたちや地域の人たちがほっとできる場所づくりを続けています。
そして今回、その想いが新しい形になりました。
福山・備後地域を代表するデニム関連企業、カイハラ株式会社の協力により、モグキッチンのオリジナルデニムエプロンとトートバッグが完成。
2026年6月12日には、カイハラ株式会社で完成披露会見が行われました。
今回完成したのは、モグキッチンの調理メンバーが着用するオリジナルデニムエプロンと、活動を応援するきっかけにもなるオリジナルトートバッグです。
きっかけは、「福山のこども食堂だから、地元のものを取り入れたい」というモグキッチンの想いでした。
その想いに共感し、制作に協力したのがカイハラ株式会社です。
カイハラ株式会社は、福山・備後地域を代表するデニム関連企業。今回は、モグキッチンの活動やこどもたちへの想いに共感し、デニムを通じて地域活動を応援する形で関わりました。
地域の活動を、地域の企業ができる形で支える。
今回のグッズには、そんなあたたかいつながりが込められています。
オリジナルデニムエプロンは、モグキッチンの調理メンバーが着用するためにつくられました。
制作されたのは15着。現時点では非売品です。
デニム素材と聞くと、少し重くて動きにくい印象があるかもしれません。けれど、今回のエプロンは、こども食堂の現場で使いやすいよう、軽さや動きやすさにもこだわっています。
ポケットの位置や深さ、タオルを掛けられる仕様、しゃがんだときの足さばきまで、実際に活動するメンバーの声が細かく反映されています。
完成したエプロンを前に、メンバーからは「同じものを着ることで、一体感が生まれる」という声もありました。
調理のための道具でありながら、モグキッチンのメンバーの気持ちをひとつにしてくれるユニフォームにもなりそうです。
今回のエプロンで印象的だったのは、デニムならではの「経年変化」です。
デニムは、新品の時だけが完成形ではありません。
使い込むほどにやわらかくなり、少しずつ色が落ち、その人だけの風合いに変わっていきます。
これからモグキッチンの調理場で、エプロンは何度も使われていきます。
その一日一日が、エプロンにも少しずつ刻まれていきます。
汚れや色落ちも、モグキッチンが積み重ねてきた活動の証になっていく。
そう思うと、このエプロンは「完成したグッズ」というより、これからモグキッチンと一緒に育っていくものなのかもしれません。
もうひとつ完成したのが、オリジナルトートバッグです。
白いデニム生地に、モグキッチンのロゴが入ったデザイン。明るい色合いで、日常使いしやすい雰囲気です。
外側にはポケットもあり、A4サイズのものも入る使いやすい大きさになっています。
このトートバッグは、オンラインで申し込みができます。価格は税込11,000円です。
販売益の一部は、モグキッチンのこども食堂運営資金に充てられます。
もともとはメンバー用として使われていたトートバッグでしたが、こども食堂に来た人たちから「かわいい」「どこで買えるの?」という声があり、活動を応援するグッズとして広がっていくことになりました。
持ち歩くことで、まわりの人との会話が生まれる。
「それ、どこのバッグ?」から、モグキッチンの活動を知る人が増える。
トートバッグには、そんな広がり方もあります。
モグキッチンの活動は、多くの人の協力によって支えられています。
野菜やパンなど、食材を届けてくれる人もいます。
一方で、毎回どうしても必要になる食材費もあります。
お肉、卵、牛乳、調味料。
そして、調理に必要な細かな備品。
特に近年は食材費の高騰もあり、活動を続ける上での課題になっています。
モグキッチンでは、こどもは無料、大人は次回の食材費として200円からの協力をお願いしています。それでも、毎回の食事を準備するには、さまざまな支えが必要です。
今回のトートバッグは、そうした日々の活動を支えるひとつの形です。
無理に何かをお願いするのではなく、できる人が、できる形で関わる。
モグキッチンが大切にしてきた地域とのつながり方が、ここにも表れています。
モグキッチンが今後目指しているのは、放課後にこどもたちが立ち寄れるような居場所づくりです。
学校が終わったあとに、ふらっと寄れる。
おなかがすいたら、あたたかいものが食べられる。
誰かに話を聞いてもらえる。
お母さんも、少しだけ肩の力を抜ける。
そんな日常の中にある安心を、少しずつ形にしていきたいと考えています。
もちろん、実現には時間も、人の手も、運営のための仕組みも必要です。
だからこそモグキッチンは、無理のない形で、地域の力を借りながら前へ進もうとしています。
今回のエプロンとトートバッグは、その途中で生まれたものです。
モグキッチンの想い。
カイハラ株式会社のデニムづくりの技術。
そして、地域を少しでもあたたかくしたいと願う人たちの気持ち。
それらが重なって、今回のオリジナルエプロンとトートバッグが完成しました。
エプロンは、これから調理メンバーと一緒にモグキッチンの現場で使い込まれていきます。
トートバッグは、手に取った人の日常の中で、モグキッチンを応援する小さなきっかけになります。
「おなかも心も、あったかく」。
その言葉の通り、モグキッチンの活動は、食事を届けるだけではありません。
人と人が出会い、声をかけ合い、地域の中に安心できる場所を少しずつ増やしていく取り組みです。
福山のデニムから生まれた今回のグッズも、そんなモグキッチンの歩みを、そっと支えてくれそうです。
活動概要
団体名:特定非営利活動法人モグキッチン
活動場所:福山市駅家町・駅家交流館・新市交流会、加茂交流館など
日時や場所はInstagramにてご確認ください。
活動内容:こども食堂の運営、地域の居場所づくり
対象:こども、保護者、地域の方
参加費:こども無料、大人200円~
HP:モグキッチンホームページ
Instagram:モグキッチンInstagram
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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モグキッチンの想いをまとう、福山デニムのエプロンとトートバッグ

“おかえり”が聞こえるまちに。福山・駅家町発の子ども食堂モグキッチン
—地域でつくる、笑顔の“居場所”

塩出喬史さん(大和屋製パン工場 代表)