福山青年会議所の活動紹介|まちづくりや地域イベントを支える若者たち
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福山青年会議所(以下、福山JC)まちづくり委員会では、年間テーマである「ふくやまをきたいまちに(福山を目的地となるまちに)」 の実現に向け、観光コンテンツ開発に取り組んできました。
その集大成として、2025年11月14日(金)「ふくやまをきたいまちに 観光が拓く未来 with HYPP Café 福山」 を開催。
これまでのワークショップを通して磨き上げられた観光プロダクトの最終発表会が行われました。
会場には、福山JCメンバーをはじめ、地域事業者、観光関係者、HYPP関係者など多くの来場者が集まり、
「福山の観光は、ここからどう進化していくのか」その“未来の入り口”を共有する一日となりました。
参加者たちが生み出した「観光プロダクト」発表編
今回の発表会では、ワークショップを通して形になった5つの観光プロダクトが披露されました。
いずれも、特別な観光資源を新しくつくるのではなく、福山の“日常・産業・まち・人”を、観光の視点で再編集したプロダクトです。

伏見町周辺を舞台にした、ガイド付きではしご酒を楽しむ夜の観光ツアーです。
福山城天守前広場に集合し、城下町の歴史解説からスタート。
その後、ジャンルの異なる飲食店を3軒巡る構成となっています。
1軒目は宿泊施設でもある「AREA INNFUSHIMICHO」、2軒目・3軒目では、福山ならではの飲食文化が味わえる店舗を訪問。
記念撮影の時間も設けられ、“人との出会い”そのものが体験価値となるツアーです。
すでにプレツアーも実施済みで、出張者・観光客・インバウンドまで視野に入れた、実装段階に入っている完成度の高いプロダクトとして発表されました。

「農園で収穫し、まちで味わう」食の観光モデル
農園で果物を収穫し、そのままカフェで味わうという、「体験 × 飲食」を組み合わせた観光プロダクトです。
ブルーベリーやりんごなど、季節ごとの果物を主役にした構成で、生産現場と福山駅前の飲食店をつなぐことで、「採る → 食べる → くつろぐ」までを一本の観光体験として設計しています。
今回は繁忙期と重なり実施には至りませんでしたが、
農業・飲食・観光を横断するモデルケースとして、今後の実装が期待される企画として発表されました。

「電車 × スマホ × 謎解き」で沿線を巡る体験型観光
JR福塩線沿線(府中・横尾・神辺など)を舞台に、電車移動 × スマホ × 謎解き × 地域スポット周遊を掛け合わせた体験型観光イベントです。
参加者は謎解き冊子とスマホを使って各駅を移動。
駅ごとに出題される謎を解きながら、神社・商店街・工房・路地裏などを自然に巡る仕組みとなっています。
最大の特徴は、「制限時間内にどこまで進めるかを競う、タイムアタック型」である点。
ゲーム感覚で楽しみながら、自家用車では素通りしてしまいがちな沿線の魅力に自然と触れられる設計です。
“生活路線”である福塩線を、「遊び」と「観光」の視点で再編集した挑戦的なプロダクトとして注目を集めました。

居合道を通して、日本の武道文化と精神性を体感できる体験型観光プロダクトです。
参加者は、道着・袴を身にまとい、模擬刀を用いて所作や型を学びながら、居合道の基本動作や心構えに触れていきます。
指導にあたるのは、無双直伝英信流で全国優勝経験を持つ高段者。
初心者でも安全に体験できる内容で、参加者のレベルに合わせた丁寧な指導が行われます。
非日常の緊張感と日本文化の奥深さを同時に味わえる構成となっています。
すでにデモツアーも実施済みで、今後は子ども向け、初心者向け、イベント出張型などへの展開も見据えた、実装性の高い観光プロダクトとして発表されました。

鞆の浦から船で約20分。
漁師町・走島を舞台に展開されているのが、「エシカルツーリズム(走島 × バケーションレンタルホテルKAI)」です。
このプロダクトは、
・漁業体験
・釣り体験
・SUP
・クルージング
・ビーチクリーン
・島の自然体験
などを組み合わせ、「自然・暮らし・産業・環境」そのものを丸ごと体感する滞在型観光として構成されています。
拠点となるのは、走島にある「バケーションレンタルホテルKAI」。単なる宿泊ではなく、島の暮らしに溶け込むように滞在するスタイルが特徴です。
この取り組みは、観光=消費 ではなく、「地域との関係性を育て、何度も訪れたくなる関係人口をつくること」を目的とした、持続可能な観光モデルとして発表されました。
優秀賞に輝いたのは「サムライ体験~高段者の指導による居合道体験&激写~」

数ある観光プロダクトの中から④「サムライ体験~高段者の指導による居合道体験&激写~」が優秀賞を受賞しました。
日本の武道文化である居合道を、観光体験として丁寧に再構築した点、そして「体験の完成度」「実装に向けた具体性」「福山・備後らしさ」の3点が高く評価され、今回の受賞につながりました。
栄えある最優秀賞に輝いたのは「エシカルツーリズム~便利より豊かに~」

今回の発表会で最優秀賞に選ばれたのは、⑤「エシカルツーリズム~便利より豊かに~」
単なる「観光消費」にとどまらず、島の暮らし・産業・自然・環境と向き合いながら滞在するスタイルを提案している点、そして「何度も訪れたくなる関係人口の創出」を見据えた持続可能な観光モデルである点が、最優秀賞の決め手となりました。
今回の発表会の最後には、この観光コンテンツ開発の取り組みを、今後も継続していくかどうかについての「多数決」が行われました。
会場に集まったメンバーの意思をその場で確認するかたちで実施されたこの多数決。
結果は、継続に賛成する声が多数を占め、この取り組みは今後も続けていく方針が確認されました。
一過性のイベントとして終わらせるのではなく、「福山の観光を自分たちの手で育てていく事業として、本気で続けていく」その意思が、会場全体で共有された瞬間でもありました。

発表会終了後には、参加者・発表者・福山JCメンバー・HYPP関係者による交流会も開催されました。
異業種・異分野の参加者が同じテーブルを囲み、
「この企画、実際に一緒にやれそう」
「自分の事業と組み合わせられそう」
といった、次のアクションにつながる対話が自然に生まれる場となりました。
今回発表された観光プロダクトの中には、すでにプレツアーが実施されているもの、商品化に向けて動き出しているものもあります。
今回の「with HYPP Café 福山」は、“観光は一部の専門家だけがつくるものではなく、地域に暮らす一人ひとりが担い手になれる”ということを、実感として共有する機会となりました。
プレツアーの継続実施・商品としてのブラッシュアップ
福山市・HYPP等との連携を進めながら、「福山発の観光プロダクト」として社会実装されていく予定です。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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